作品情報

トルコ・日 外交関係樹立100周年事業

2024 年、日本とトルコは外交関係樹立100 周年を迎え、様々な記念事業が行われています。イスタンブール近隣のヤロヴァ市と富山県砺波市(となみし)は、1989年10月3日に姉妹都市締結を行いました。姉妹都市のきっかけは、1988年7月に当時の砺波市長が日本トルコ友好親善使節団の一員としてチューリップの原産地であるトルコを訪問したことがきっかけです。富山県はチューリップの球根出荷量日本一の産地であり、栽培が盛んな砺波市では、毎年4月下旬~GW期間中に国内最大級のチューリップの祭典を開催し、約30万人の集客を誇っています。砺波市とヤロヴァ市は名産のチューリップが結んだ縁で、本映画も花をテーマに友好交流の節目を飾ります。

庄川と散居が織りなす花と緑のまち~砺波

砺波市は、富山県西部の砺波平野の中央に位置し、「散居村(さんきょそん)」と呼ばれる広大な耕地の中に、民家が散らばって点在する集落形態が広がっています。
富山県の砺波平野、島根県の出雲平野、奥州市の胆沢平野が日本三大散居集落と言われており、砺波平野の散居村の特徴は、それぞれの家の周りに屋敷林が植えられていることです。
屋敷林は「カイニョ」と呼ばれ、冬の冷たい季節風や吹雪、夏の日差しなどから家や人々の暮しを守る効果があり、夕陽の中に存在する風景等、砺波の美しさを体感することができます。

庄川の清流が育んだ肥沃な平野に家屋が点在する「散居村」景観のなかに、美味しい砺波米や近年生産量が増加している雪たまねぎをはじめ、日本有数のチューリップ球根や種もみの生産地として力強い農業が展開されています。
また、温かいおもてなしが高い評価を受けている「庄川温泉郷」や自然豊かな「庄川峡」などの観光資源に加え、そのほかにも、地域の文化や伝統、地場産品を生かした祭りが、現代までしっかりと受け継がれています。
優れた住環境をはじめ医療や子育て環境、高齢者福祉の充実した住みやすい都市として、民間経済誌で常に全国上位にランクされています。

映画タイトルの「Ondan Sonra」とはトルコ語で「それから」という意味です。
登場人物の「それから」。映画を鑑賞になった皆さまの「それから」に思いを馳せていただければ幸いです。

STORY

“石川未知子(山田真歩)”は、富山市で生まれ育ち、結婚を機に砺波市に移住した主婦。
人生で一度も働いたことのない専業主婦であったが、ふとしたことからスーパーでアルバイトを始める。アルバイトを通じて、社会に出ることの厳しさと楽しさを知り、違う生き方をする友人たちと出会う。花屋の店長の“沢田千花(彩凪翔)”と関わることで、チューリップを始めとした花をどのように販売するかを考える未知子。バイト先の同僚である“遊塚ゆう(彩雪)”と親しくなることで、トルコに魅せられていく。